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建設業許可が不要な軽微な建設工事の留意点と3つの専門工事登録制度について

建設業を営む事業主の皆様、または法務をご担当の皆様、日々の業務お疲れ様でございます。

長崎県佐世保市を中心に、許認可法務のサポートを行っておりますコペル行政書士事務所です。

建設業界において、500万円未満の小さな工事しか請け負わないため、自社には建設業の許可や手続きは関係ないと認識されているケースは少なくありません。

しかし、建設業関連の法令は非常に複雑であり、良かれと思って受注した工事が、意図せず法令違反の状態を招いてしまう可能性がございます。

本記事では、建設業許可が不要とされる軽微な建設工事の正確な基準と、金額に関わらず別途手続きが必要となる3つの専門工事について、専門家の視点から丁寧に解説いたします。

この記事を読んでほしい人
  • 一人親方や小規模な工務店を経営している事業主の方
  • リフォーム、内装、塗装など、比較的小規模な工事を専門に請け負っている方
  • 元請けとして、下請け業者に仕事を依頼する立場にある方
  • これから建設業で独立・起業を考えている方
この記事を読んで得られる知識
  • 建設業許可が不要な軽微な工事の正確な金額基準
  • 請負金額の計算方法
  • 軽微な工事でも別途手続きが必要になる3つの専門工事(解体・浄化槽・電気)の具体的な内容
  • 各専門工事で必要になる登録・届出の具体的な手続きと要件
  • 会社の場所と現場の場所が違う場合の注意点

この記事の3行まとめ

  1. 500万円未満の工事でも、消費税や材料費、運送賃を含めて計算する必要があるため、気づかぬうちに超過している可能性がある。
  2. 「解体」「浄化槽」「電気」の3つの工事は、金額に関わらず、建設業許可とは別の登録や届出が法律で義務付けられている
  3. 解体と浄化槽工事業登録の届出は、実際に工事を行う都道府県ごとに必要で、自社の場所とは関係ないので要注意。

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工事実績の蓄積以外にも常勤役員等(旧:経営業務の管理責任者)や営業所技術者の要件を備えることも重要です。
以下の記事で詳しく解説しています。

初めて建設業許可が必要になるタイミング(軽微な工事段階)と特定建設業許可の取得を検討する際では契約金額の数え方が違います。ぜひ一緒にご確認ください。

目次

軽微な建設工事の基本的な基準と金額計算の留意点

建設業法では、すべての建設工事に許可を求めているわけではありません。一定の規模を下回る工事については軽微な建設工事と定義され、建設業許可を受けずとも請け負うことが可能とされています。

まずは、この基本的な基準額について整理いたします。

軽微な建設工事の金額基準

工事の種類によって、2つの基準があります。

工事の種類金額の基準
建築一式工事
(総合的な企画、指導、調整のもとに建築物を建設する工事。新築や大規模な増改築など)
1件の請負代金が1,500万円未満(税込)
または
延べ面積が150㎡未満の木造住宅工事(主要構造部分が木造で、延べ面積の半分以上を居住用として利用)
建築一式工事以外の専門工事
(大工、内装、塗装、左官、電気、管など27種類の専門工事)

1件の請負代金が500万円未満(税込)

多くの中小規模の事業者様に関係するのは、後者の500万円未満という基準かと存じます。しかし、この金額の算出方法には見落としやすいポイントがあり、注意が必要です。

請負金額の算出において見落としやすい3つのポイント

以下の3つの観点から金額の再確認を行うことが、法令遵守の第一歩となります。

ポイント①:消費税を含めた総額で判断されること

「500万円未満」という基準は、税抜ではなく消費税込みの金額で判断されます。

【具体例】

  • 見積書の金額:480万円(税抜)
  • 消費税10%を加えると… 528万円(税込)

この場合、税抜では500万円未満ですが、税込では500万円を超えてしまいます。したがって、この工事は軽微な工事には該当せず、建設業許可が必要になります。見積もりを出す際は、必ず税込価格で判断するようにしましょう。

ポイント②:発注者から支給された材料費・運送費の合算

発注者から「建材はこちらで用意するので、施工だけをお願いしたい」と依頼されるケースは珍しくありません。

この場合、建設業法の解釈では、発注者から支給された材料の市場価格やその運送賃等も、請負代金の額に合算して計算しなければならないとされています。

【具体例】

  • あなたの工事請負代金:400万円
  • お客様が支給した高級システムキッチンの市場価格:150万円
  • 合算した請負代金の額:550万円

これも500万円を超えてしまうため、建設業許可が必要です。

ポイント③:正当な理由のない契約の分割は認められないこと

建設業法では、正当な理由なく一つの工事を分割して契約を締結した場合、各契約の請負代金を合計した額で判断すると定められています。工期が連続している、工事の目的物が同一である、発注者が同じであるといった実態から、行政や審査機関は「実質的に一つの工事である」と判断する可能性が高いと考えられます。形式上の契約書を分けることで法規制を逃れることはできず、かえってコンプライアンス上の懸念を抱かれる要因となり得ます。

金額にかかわらず手続きが求められる3つの専門工事

正しく計算した結果、請負金額が500万円未満に収まったとします。これで建設業法の制約からは外れますが、特定の分野の工事においては、別の法律が立ちはだかります。

工事の性質上、危険性が高い、あるいは環境への影響が大きいとされる以下の3つの専門工事については、請負金額の大小に関わらず、事前の登録や届出が義務付けられています。

①解体工事

例)「店舗の内装をリフォームするので、古い壁や床を全部撤去してほしい。工事費は80万円くらいだよ」

この場合、金額は500万円未満なので建設業許可は不要。しかし、建物の構造部分などを取り壊す解体工事を行うには、解体工事業登録が必須です。
建物を解体する際は、アスベストなどの有害物質が飛散したり、廃材が不適切に処理されたりするのを防ぐため、専門知識を持つ業者しか行ってはいけないというルールです。その証明書が解体工事業登録です。

取るべきアクション

  1. 技術管理者を用意する:解体工事の8年以上の実務経験者や、特定の資格を持つ人を技術管理者として営業所ごとに置く必要があります。
  2. 工事を行う都道府県で登録する:会社の場所ではなく、実際に解体工事を行う場所の都道府県庁の窓口で登録申請をします。


②浄化槽工事

例)「下水道が通ってない地域で家を建てるので、浄化槽の設置をお願いしたい。費用は100万円ほどです

これも金額的には軽微な工事ですが、浄化槽の設置や修理を行うには、浄化槽工事業者登録(または届出)が必要です。
浄化槽は、家庭から出る汚水をきれいにして川に流すための重要な設備です。設置に不備があると、環境汚染に直結してしまいます。そのため、専門の資格を持った技術者がいる業者でなければ工事ができないルールになっています。

取るべきアクション

  1. 浄化槽設備士を配置する:国家資格である浄化槽設備士を営業所ごとに置く必要があります。
  2. 工事を行う都道府県で登録・届出をする:これも解体工事と同じく、実際に浄化槽工事を行う場所の都道府県に登録申請が必要です。

③電気工事

例)「リフォームに合わせて、コンセントの増設や照明器具の取り付けをしてほしい」

軽微な電気工事であっても、電気を扱う工事を事業として行うには、電気工事業者登録(または届出)が原則として必要です。
電気工事は、一歩間違えれば火災や感電事故につながる非常に危険な作業です。そのため、資格を持った人が責任者となり、適切な器具を備えた業者でなければ、事業として電気工事を行ってはいけないと厳しく定められています。

取るべきアクション

  1. 主任電気工事士を配置する:第一種電気工事士、または3年以上の実務経験がある第二種電気工事士を主任電気工事士として営業所ごとに置く必要があります。
  2. 営業所のある都道府県で登録・届出をする:電気工事の場合は解体工事、浄化槽工事と少しルールが異なり、営業所の所在地を管轄する都道府県に登録・届出を行います。複数県に登録をする場合は、産業保安監督部長か経済産業大臣あてに提出をします。詳しくは以下のリンクをご参照ください。

管轄行政庁の違い

上記の3つの登録・届出制度において、混乱しやすいのが「どこに対して手続きを行えばよいのか」という管轄の問題です。

法律によって、管轄の考え方が大きく2つに分かれています。

考え方A:工事現場主義(解体工事・浄化槽工事)

解体工事業登録および浄化槽工事業者登録は、実際に工事を行う場所を管轄する都道府県知事に対して手続きを行うルールとなっています。

つまり、貴社の営業所が長崎県佐世保市のみに存在する場合であっても、佐賀県内で解体工事を請け負うのであれば、佐賀県知事に対する登録手続きが別途必要となります。複数の県にまたがって事業を展開される場合は、それぞれの県での登録状況を管理する体制が求められます。

考え方B:営業所主義(電気工事)

電気工事業の登録・届出は、営業所の所在地を管轄する行政庁に対して手続きを行うルールとなっています。

貴社の営業所が長崎県内にのみ存在する場合は、長崎県知事に対して登録等を行います。この登録が完了していれば、佐賀県や福岡県など他の都道府県の現場で電気工事を行う場合であっても、他県での追加の手続きは原則として必要ありません。

専門的な知見に基づく最適な手続きの構築へ

本記事では、軽微な建設工事に関する金額基準の留意点と、金額に関わらず求められる3つの専門工事登録制度について解説いたしました。

コペル行政書士事務所では、許認可法務の専門家として、事業主様の現在の施工実態や今後の事業計画を客観的に分析し、必要となる手続きの洗い出しから行政庁との事前協議、申請書類の作成・提出までを一貫してサポートいたします。

いずれは建設業許可を取得して事業を拡大したいという目標をお持ちの企業様につきましても、現在の軽微な工事の実績を将来の許可要件として法的に有効な形で積み上げていくためのアドバイスを行っております。

お問い合わせ・初回無料相談のご案内

「過去に指導を受けた経験を踏まえ、自社の受注体制を根本から見直したい」

「将来の建設業許可取得に向けて、今のうちから準備を進めたい」

そのようなお悩みがございましたら、ぜひ一度、長崎県佐世保市のコペル行政書士事務所までご相談ください。
初回30分は無料にて対応させていただいております。現状の課題を丁寧にお伺いし、今後とるべき適法なプロセスについて、可能性やリスクを含めて客観的に助言させていただきます。

また、コペル行政書士事務所では、建設業関連の手続きに限らず、以下の業務にも対応しております。

・産業廃棄物の収集運搬業許可申請

・貨物軽自動車運送事業(黒ナンバー)の届出

・事業拡大に伴う法人成り(株式会社や合同会社の設立手続き)

・取引先とのトラブルを予防するための業務委託契約書等の作成

経営者様の事業の成長フェーズに合わせ、関連する法務手続きをワンストップで支援する体制を整えております。

貴社からのご連絡を、心よりお待ち申し上げております。

建設業者様向けのサービス内容に関しては以下をご覧ください。

その他のサービス内容に関しては以下をご覧ください。

対応地域一覧

対応地域佐世保市を中心に長崎県・佐賀県全域

長崎県佐世保市

 相生町、相浦町、赤木町、赤崎町、浅子町、愛宕町、有福町、庵浦町、石坂町、泉町、稲荷町、今福町、鵜渡越町、梅田町、浦川内町、上原町、上町、江上町、江永町、烏帽子町、大潟町、大岳台町、崎岡町、崎辺町、桜木町、指方町、里美町、早苗町、椎木町、塩浜町、塩浸町、潮見町、重尾町、島瀬町、島地町、清水町、下宇戸町、下京町、下の原町、下船越町、下本山町、白木町、白岳町、白仁田町、比良町、平松町、広田町、福石町、福田町、藤原町、船越町、母ケ浦町、保立町、前畑町、牧の地町、松浦町、松川町、松瀬町、松原町、松山町、万徳町、三浦町、三川内町、三川内本町、湊町、若葉町、天神、瀬戸越、早岐、権常寺、広田、若竹台町、星和台町、ハウステンボス町、三川内新町、もみじが丘町、新港町、世知原町赤木場、世知原町岩谷口、世知原町上野原、世知原町太田、世知原町開作、世知原町木浦原、世知原町北川内、世知原町栗迎、世知原町長田代、世知原町中通、世知原町西ノ岳、世知原町笥瀬、世知原町矢櫃、世知原町槍巻、吉井町板樋、吉井町大渡、吉井町乙石尾、吉井町踊瀬、吉井町梶木場、吉井町上吉田、吉井町下原、吉井町草ノ尾、吉井町高峰、吉井町立石、吉井町田原、吉井町直谷、吉井町橋川内、吉井町橋口、吉井町春明、吉井町福井、吉井町前岳、吉井町吉元、宇久町飯良、宇久町大久保、宇久町太田江、宇久町小浜、宇久町神浦、宇久町木場、宇久町平、宇久町寺島、宇久町野方、宇久町本飯良、小佐々町臼ノ浦、小佐々町楠泊、小佐々町黒石、小佐々町小坂、小佐々町岳ノ木場、小佐々町田原、小佐々町葛籠、小佐々町西川内、小佐々町平原、小佐々町矢岳、江迎町赤坂、江迎町飯良坂、江迎町猪調、江迎町埋立、江迎町箙尾、江迎町奥川内、江迎町梶ノ村、江迎町上川内、江迎町北田、江迎町北平

長崎県内

長崎市、諫早市、大村市、島原市、南島原市、雲仙市、西海市、平戸市、松浦市、五島市、対馬市、壱岐市

佐賀県

佐賀市、唐津市、鳥栖市、多久市、伊万里市、武雄市、鹿島市、小城市、嬉野市、神埼市

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この記事を書いた人

長崎県佐世保市で許認可申請・自動車登録を扱う行政書士です。

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